西国お遍路“行雲流水”

西国三十三所や四国八十八ヶ所を雲のごとく水のごとく巡礼した記録

四国八十八ヶ所 歩き遍路 3日目(2021.7.23) 11番~12番札所 「上下島」バス停~「神山高校前」バス停

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12番焼山寺

歩き遍路最大の難所で、「遍路ころがし」ともいわれる焼山寺。無事にたどり着くことができたのか? 四国八十八ヶ所歩き遍路の旅、3日目のレポートです!

歩き遍路 3日目 「上下島」バス停から「神山高校前」バス停まで

歩き遍路3日目、7月23日(金)のレポートです。まずは、計画表と実行程表をご覧ください。

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この日も5時起床、パンとサラダの朝食を食べます。いよいよ焼山寺の山登りです。前日は緊張であまりよく眠れませんでした。というのも、古来「一に焼山(※12番焼山寺、二にお鶴(※20番鶴林寺、三に太龍(※21番太龍寺」と呼ばれる歩き遍路の最大の難所なのです。

12番札所焼山寺は標高938メートルの焼山寺山の8合目付近に位置し、11番の藤井寺からは6~8時間かかると言われています。他の方のブログを見ていても、途中で下山できずにタクシーを呼んでおられるケースがあるなど、とにかく歩き遍路にとっての難関であることは間違いありません。私の場合は山歩きに多少の自信はありましたが、やはり不安の方が勝っていました。

「上下島」バス停から11番藤井寺まで

8時2分ごろに「上下島」バス停で徳島バスを下車し、8時29分に11番札所藤井寺に到着しました。Googleマップよりかなり速いペースですね。9時ごろには12番焼山寺に向けて出発したいと思っていたので、ここは割と急いでいました。

前日にHさんとやり取りをして確認していたのですが、この日は山登りで昼食をとれるお店がありません。コンビニで軽く食べられるお弁当と、ウィダーインゼリー2個を購入しました。もちろん凍った麦茶も購入しますが、この日は凍ったスポーツドリンクも購入しておきました。重くなりますが、真夏の登山ですので、途中で飲み物が枯渇することは避けないといけません。

その後はもはや勝手知ったるバスターミナルに赴き、13番乗り場から7時15分発の「鴨島営業所」行のバスに乗り込みます。どうやら運転手さんは1日目に乗ったバスと同じ方だったように思われます。前回同様、乗ってからも降りる際もいろいろと心配してくださいました。

8時2分に「上下島」バス停に到着です。バス停からはほぼそのまま南下すればよかったのですが、なぜか勢いで西へ進んでしまい、「鴨島町江川」という交差点で左折して南下することになりました。

交差点から南に入るとすぐに、右側に地蔵堂がありました。

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※「鴨島町江川」南側の地蔵堂

こういうのがあるということは、ここも昔から往来が多い街道だった可能性があります。もしかすると遍路道だったのかもしれませんね。

狭い道なので、直進車、この道に入ってこようとしている車、歩いている私で一瞬三すくみ状態になりました。

どんどん南下していくと、遍路道に合流しました。案内標識も出てくるので、何も考えずに進めます。

上に表示しているマップでは駐車場の方に進んでいますが、実際には1本西側の道を緩やかに登っていくような感じになります。本格的な登山を前に、地味に体力を削ってくれます。

最後は庭の一部のような細い野道を進み、山門前に出ていきました。駐車場から行くと受付があって駐車料金を徴収されるのですが、歩きの場合はそこの受付の西側を通っていく形になります。

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※奥に看板が見えるところが駐車場

8時29分、11番札所藤井寺山門に到着です。

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※山門

境内には意外とたくさんの方がいらっしゃいました。どうやらこの後焼山寺に登っていかれるな、という方々も見かけられます。

ベンチで準備を整えた後、本堂納経をしました。

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※本堂

ちなみに焼山寺へは、本堂の左奥の方に入っていくことになります。境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*1をご覧ください。

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※大師堂

大師堂納経を終え、納経所へ行きます。納経所では、お坊さまが対応してくださいましたが、かなり不愛想な感じでした。私が納経した直後に、年配の女性の方が受付を交代されたようでしたので、もしかすると代打だったので不機嫌だったのかもしれません。

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※焼山寺みち入口

さて、いよいよ山登りスタートとなりますが、焼山寺みちの入口に黄色い立て札で注意事項が書いてあります。文言は、「トイレは済ませましたか? 途中にトイレはありません」です。

焼山寺に至る6時間の山登りで、途中にトイレはないんですね。私もトイレに行っておくことにしました。

ただ、ここでちょっと問題が。トイレは駐車場にしかないのです! ですので、いったん山門から出てわざわざ駐車場まで行かないといけません。結構時間のロスです。また、飲み物の自動販売機も駐車場にしかありませんので、とにかく駐車場で準備万端整えておく必要があるでしょう。

11番札所藤井寺から12番札所焼山寺まで

9時ごろに11番札所藤井寺を出発して、13時40分ごろに12番札所焼山寺に到着しました。約4時間40分かかっています。なお、Googleマップでは山道を認識しないためまったくデタラメなルートとなっていますが、途中のチェックポイントである長戸庵柳水庵浄蓮庵を通るルートに設定しています。

さあ、気を取り直して出発です。焼山寺みちの入口の写真は出発時に撮影したのですが、時刻は8時59分でした。6時間かかったとしても、焼山寺には15時ごろには到着できます。これならば最悪でも無事に下山できるでしょう。私は山道に強いという自信があったので、目標は4時間半と設定しました。

歩き出すと割とすぐに1カ所目のへんろころがしです。ここで9時5分でした。なお、この近辺に藤井寺奥之院があるらしいのですが、どうやら気づかずに進んでしまったようです。

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※へんろころがし1/6

さすがに結構キツイですね。しかもまだ序盤です。とにかく頑張るしかないです。

しばらく歩くと反対側から降りてくる方がいらっしゃいました。お遍路さんの格好をしておられます。「逆打ちですか?」とうかがったところ、何でも家に用事ができたので戻っておられるそうでした。いやあ、序盤でよかったですよね。

さらに進むと少し見晴らしがいいところがありました。おそらく端山休憩所だったと思います。ここでまだ9時12分です。

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※端山休憩所からの眺望?

ここではご夫婦が休んでおられましたが、挨拶してもとくに返事はありませんでした。挨拶は山でのマナーですよね。

登山道にはだいたい等間隔に丁石がありますので、距離の目安になります。何丁からスタートしたのかちょっと分かりませんが、「山より百四丁」のところで9時31分になっています。

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※百四丁の丁石

そこから歩いていると、少し先にふるふるふるふるフル装備のおじいさんお遍路さんがおられたので、徐々に距離を詰めていきました。私の鈴の音でおじいさんも分かったらしく、私が追い抜く際には端に寄ってくださいました。ここではご挨拶だけ交わします。

さらに進んだところで、年代もバラバラの男女4人組のパーティに出会いました。お遍路さんの格好をしておられ、一人がベテランなのか他の方にいろいろと説明しておられるようです。挨拶して通り過ぎようとすると、私がマスクをしていたので、多少オーバー気味に「マスクしたままだと死んじゃいますよ」と声をかけてくださいました。人がおられたのでマスクをしたのです、と説明しながら和やかにお別れしました。彼らはかなりゆっくりのペースで歩いておられたので、この後お会いすることはありませんでした。

その後、何と追いついてきたおじいさんお遍路さんに今度は抜かれてしまいました。「速いねえ。どこから来たの?」などと少し言葉を交わしましたが、おじいさんの方が余程速いですよね。しかもこのおじいさんは、杖を使わずに手に持ったままでスタスタと歩かれていきます。ちょっと自信をくだかれました。

長戸庵はそろそろかな~、そろそろかな~、と思いながら歩いていると、湧き水でしょうか、水大師と名前がつけられているところがありました。ここで9時46分です。

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※水大師

おそらく飲めるんでしょうね。私はお腹が弱いので、もちろん「君子危うきに近寄らず」でした。

その後長戸庵まで600メートルという案内板があってからかなり歩いたように思いましたが、10時ちょうどにようやく長戸庵に到着です。

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※見えてきた長戸庵

ここまでほぼ1時間でしたね。少し休憩することにします。

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※長戸庵

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※長戸庵正面

弘法大師がお祀りされているようです。

私は山には自信があると今まで言ってきましたが、最近は最長でも上醍醐と書寫山で1時間程度しか歩いていないんですよね。ということは、ちょうどここまでの距離ということになります。焼山寺まではここからまだまだかかりますので、ちょっと未知の領域になるかもしれません。

ただ、四国遍路聖地巡礼のホームページ*2に掲載されているマップを見ていると、だいたい藤井寺長戸庵柳水庵浄蓮庵焼山寺が等間隔に並んでいるように見えます。すると、だいたい4分の1が終了したことになりそうです。目標タイムの4時間半を切るという可能性も出てきました。

休憩ののち5分ほど進むと、また見晴らしのいいところがありました。

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※長戸庵を過ぎたところからの眺望

素晴らしい景色です。しかし、この後はまた険しい登りとなります。

2カ所目のへんろころがしですね。

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※へんろころがし2/6

この後はただ登るだけではなく、下っていくところもありました。そして下っていくところで、柳水庵の上の建物に到着しました。

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※柳水庵の上の建物

はじめはここが柳水庵かと思ったのですが、さらに下ったところにもっと立派な建物が見えます。

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※柳水庵が見える

下の建物が柳水庵でした。10時59分に到着です。

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※柳水庵

ここには湧き水もあります。私はやはり飲まなかったのですが、後日聞いたところではHさんは飲まれたらしいです。もちろん自己責任ということになりますが、昔から多くの方が飲んでおられる水です。そんなに心配しなくても大丈夫でしょう。

ここで再び休憩します。ウィダーインゼリーを一ついただきました。私が休んでいると、猛烈なスピードで歩いている方がやって来られます。しかし山なのに半袖半ズボンで、荷物らしきものも持っておられません。山に入るには心許ない装備ですよね。この方はこのままノンストップで進んでいかれましたが、さらにここから少し下る柳水庵休憩所で真っ赤な顔をして休んでおられました。飲み物もお持ちでないように見えましたが、大丈夫なんでしょうか。

なお、柳水庵の前にはトイレもあります。焼山寺道唯一のトイレでしょう。

柳水庵の下にある休憩所には、かなり近くまで車で来ることができます。宿泊することも可能です。焼山寺までたどり着かない場合は、ここで宿泊して翌日続きを登るか、タクシーを呼んでここまで迎えに来てもらうか、いずれかの方法をとることもできます。

柳水庵を出発してからは、黙々と歩きつづけます。4カ所目のへんろころがしがあります。

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※へんろころがし4/6

3カ所目のへんろころがしは見落としていたようです。石が敷き詰められている道で、結構歩きにくいですね。ここで11時33分でした。

そこからわずか15分足らずで、一本杉と弘法大師像が見えてきました。

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※一本杉の前に建つ弘法大師像

11時48分、一本杉庵浄蓮庵に到着です。

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※一本杉庵、浄蓮庵

Googleマップでは浄蓮庵の名前しか出てきません。しかし、別の建物を指すのか不明瞭ですが一本杉庵という呼び方もあるようです。

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※浄蓮庵

浄蓮庵の前で少し休憩しました。2個目のウィダーインゼリーをいただきます。そこから見る一本杉は本当に神々しく感じました。

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※一本杉

思っていたより早く浄蓮庵まで到達しました。これなら13時過ぎには焼山寺に着けるかもしれません。かなり気持ちの余裕が生まれてきました。しかし、さすがは焼山寺、そんなに甘くはなかったのです……。

浄蓮庵を出発して尾根伝いの道を歩いていると、正午のチャイムが聞こえてきました。山の奥に来ているはずなのに、人里が意外に近いことが分かりちょっと混乱します。しかも、分かれ道があるのに案内標識等はなく、どちらに行くべきなのか分からなくなってきました。分かれ道の鉄則として、案内がないなら直進なのですが、何となく外れる道の方が正しいような気がしてきます。また、道がどんどん下りになっていくのも不可思議です。

間違ったか?と思い、ちょっと戻ってみます。ところどころ丁石があるので、丁石の数字を確認します。すると、百二十五丁などと書いてあります。焼山寺まで百二十五丁ということはあり得ませんので、やはり間違っているような気がします。

もう少し戻ってみました。すると、丁石に「藤井寺より百二十四丁」と書いてあります。なるほど、ならば数が増えていくのが正解ということでしょう。道は間違っていなかったようです。

しかし、どんどん下っていきます。下るということは、また登るということです。かなり不安が高まってきました。

その後、急に視界が開けます。県道43号線にぶち当たったようです。時刻は12時36分でした。

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※焼山寺山麓の集落を望む

ここまで来て、ようやく焼山寺を示す案内標識が復活しました。相当下ることを事前に知らなかったら、私のようにかなり不安になるところです。もう少し案内標識が立っているとありがたいですね。

そして、道は集落付近まで下っていきます。どうやら、これから登る山が焼山寺山のようです。今まではただ他の山を移動してきただけだったのですね。

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※焼山寺山の麓の集落

左右内川を渡り、最後の山登りです。ここで12時43分です。

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※左右内川上流?

ここからがキツかったですね。とにかくひたすら登りが続きます。今までの道は、途中に尾根のようなところがあり平たいところもあったのですが、ここからはただ登るだけになります。12時46分、最後のへんろころがしに突入です。

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※へんろころがし6/6

この地点はまだまだ楽な方で、この先の階段のようになっているところは相当キツイです。13時過ぎに着くかもしれないなどと言っていましたが、まったくもって不可能であるということが分かりました。

まあ、無理はせずに頑張るだけです。確か登山口の辺りは二十五丁くらいだったので、それだけでも十九丁の上醍醐や書寫山より遠いということがうかがえます。

今までは登山道で人と出会うこともありましたが、この山に入ってからは誰とも出会いません。また、休憩できるような場所もなく、ひたすら登るしかありません。己との戦いですね。1箇所だけ、ベンチがあったので少し休ませてもらいました。

13時2分、「山より十一丁」の丁石まで来ました。

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※十一丁の丁石

ここからは、丁石を頼りにカウントダウンです。気分的にかなり楽になりますが、余裕だと思っていた飲み物が結構少なくなってきました。

13時5分、十丁の丁石です。

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※十丁の丁石

13時9分、九丁です。

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※九丁の丁石

ちょっと飛びますが13時19分、四丁の丁石です。

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※四丁の丁石

実は駐車場まであと少しで、3分後には車道に出ました。

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※駐車場への道 上は参道

右に登っていくと駐車場で、お寺は上の段を左に進みます。ここまで来るといよいよ達成感がこみ上げてきました。よくぞ頑張ったものです。何とか13時30分前後に焼山寺に到着できそうです。4時間半ですから、かなり速いペースだったと思います。頑張りました。

駐車場には、車はそこそこ停まっていました。まあ、祝日ですのでね。このお寺も、お遍路抜きにしても参拝する価値のあるお寺ですし。

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※参道

車は写真の左上から登ってきます。写っていない手前側が駐車場になっており、車で来た人もここから山門まで10分弱、歩いていくことになります。

参道の右側には立派な石像が設置されています。いわゆる十三仏と呼ばれる仏さまで、四国八十八ヶ所でご本尊となっている仏さまです。少しだけ写真を載せておきます。

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※弥勒菩薩石像

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※阿弥陀如来石像

参道を歩いていると、60歳くらいのおじさんお遍路さんに話かけられました。歩きだということが分かったようです。

この方はMさんという方で、いただいた名刺によると会社の社長をされている方のようです。以前歩いて回られたことがあるらしく、藤井寺から7時間かかったと言っておられました。確か心臓だったか肺だったかに持病をお持ちだったと思います。

健康な人間でもこの焼山寺はかなりキツイので、ご病気のある方だと相当大変だと思います。まさに命がけですね。

Mさんのお話では、ここと比べると他の山は大したことないそうです。ちょっと安心しました。20番の鶴林寺、21番の太龍寺も難所として知られていますし、愛媛県の60番横峰寺、香川県の66番雲辺寺も山のお寺です。車でも難所だったので、歩きだと相当キツイと覚悟していました。しかし、焼山寺が一番しんどいのであれば、後は何とかなりそうです。

アメ2個をお接待でいただき、Mさんとはお別れです。今回は車で来られていたらしいです。

13時43分、ついに焼山寺山門下まで到達しました!

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※焼山寺山門下

さすがに山寺、ここからも少し石段を登らないといけません。

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※山門

本堂大師堂は、山門をくぐってからさらに石段を登った上にあります。境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*3をご覧ください。

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※本堂

本堂の右隣りは大師堂、左隣は三面大黒天堂となっています。

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※大師堂

三面大黒天というのは、中央の顔が大黒天、右の顔が毘沙門天、左の顔が弁財天という珍しい大黒天です。すべての力、ご利益を兼ね備えている、ということなのでしょう。

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※三面大黒天堂

納経所山門本堂の中間のレベルにあります。建物自体が少し大きく、左の方が休憩スペースになっています。Hさんのお話では、昔はうどんを食べることができたそうです。この時は、コロナ禍なのか参拝者が少ないからなのか分かりませんが、何も売っていませんでした。

まずは納経所で記帳・押印をしていただきます。車か歩きか聞いてこられたのですが、せめて見た感じで「歩きですか?」と聞いて欲しいところですね。歩き遍路は苦労して焼山寺まで来ているので、「大変ですね」や「頑張りましたね」といったねぎらいの言葉に飢えているのです。

ちょっと申し訳なかったのは、後から大師納経をお願いしたので、領収書のようなものを書き直しておられたことです。領収書といってもこちらが受け取るのではなく、おそらく税務署に出す書類なのだと思いますが。

時刻は14時をとうに回っていましたので、納経所の左側の休憩スペースで食事をとらせてもらいました。出発前に購入していたファミリーマートの俵むすび弁当です。結構昔から好きなヤツです。

飲み物も買い直して荷物を整え、14時40分ごろ出発です。ここからは、山を下って神山温泉の方へと向かっていきます。

12番札所焼山寺から「神山高校前」バス停まで

14時40分ごろに12番札所焼山寺を出発し、16時47分に「神山高校前」バス停に到着しました。下の地図では青い方ではなく、グレーのルートを通っていますが、それにしても結構時間がかかっています。実は出発後に道を間違えてしまったので、時間をロスしてしまったようです。

14時42分、山門下まで降りてきました。右へ22.7km行くと13番札所大日寺、左へ12.8km行くと11番札所藤井寺です。これだけ見ると、大日寺は結構遠いですね。

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※山門下の道標

ここから右に行き、少し下ると車道に出ます。

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※下ってきた車道

ここで右に行くべきところをなぜか私は左へ行ってしまい、ほとんど駐車場のところまで戻ってしまいました。大幅なロスです。

慌てて戻っていくと、左側に下へ降りる道がありました。見落としていたようです。時刻は15時2分になっており、10分以上ロスしたようです。

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※降りる道の案内標識

ここからしばらくは山道を下っていきます。しばらく進むとまた車道に合流し、杖杉庵が見えてみました。ここで15時21分です。

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※奥に見えるのが杖杉

杖杉庵の謂れは結構長くなりますので、かいつまんで説明します。お遍路をやっている人ならば、ほとんどの方がご存知のお話です。

伊予の国(※現愛媛県)衛門三郎という欲深な長者がいました。あるとき、旅の僧が托鉢に訪れたのですが、乞食坊主と思った衛門三郎はその鉄鉢を八つにたたき割ってしまいました。すると翌日から、衛門三郎の8人の子どもが毎日1人ずつ亡くなっていきます。ついに最後の子どもを失った衛門三郎はあの旅の僧こそ名高い弘法大師さまだったに違いないと思い、四国八十八ヶ所を巡って弘法大師にお詫びをしようと旅立ちます。ところが、20回順打ちしても巡り会うことができず、最後に逆打ちで回ったところ、ついにこの地で力尽きました。その前に現れたのが弘法大師で、衛門三郎は前非を侘びて懺悔をします。命尽きる衛門三郎弘法大師が「何か望むことはあるか」と問うと、「来世では国主の家に生まれたい」と言うので衛門三郎と書いた小石を手に握らせました。その後、本当にその小石を握った赤子が伊予国主の河野家に生まれたそうで、その小石は今も53番石手寺に収められているということです。また、衛門三郎が埋葬されたこの地には、墓標となっていた手持ちの杖が大きく育ち、大杉となったことから杖杉庵が建立された、ということです。

なお、もともとの大杉は江戸時代中期の享保年間(1716~36)に焼失してしまったということです。

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※杖杉庵

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※衛門三郎と弘法大師像

しかし、ちょっと弘法大師の逸話としては違和感を覚える話ですよね。何の罪もない子どもたちを8人も弘法大師が殺してしまわれるでしょうか。また、国主の家に生まれ変わりたいという願いも厚かまし過ぎると思うのですが……。いろいろ突っ込みどころがある話ですが、弘法大師の霊験のすごさを強調し過ぎたことで、このようなお話が生まれたのでしょう。

ここからは一部山道を通りながら、どんどん人里へと降りていきます。左右内川の橋を渡ると、すだち庵などの宿がある集落へ出ます。ここからは43号線に出て、南下していく感じです。

43号線に出ると町営バスのバス停がありました。30分くらい待たないといけませんし、翌日ここまで戻れるかも分かりませんので、当初の予定どおり「神山高校前」バス停を目指します。

県道43号線は左右内川に沿って南下していきます。ここがなかなか長いですね。途中、不動明王を祀っているお堂がありました。下の2枚の写真で、すでに16時26分になっています。

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※不動堂

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※左右内川

くねくねと曲がるこの道を、小一時間歩いたでしょうか。ようやく、鮎喰川を渡ります。ここを渡ればすぐに国道438号線で、徳島県立城西高等学校神山校があります。

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※鮎喰川にかかる橋

上の写真で16時39分です。左の建物がおそらく徳島県立城西高等学校神山校でしょう。ということは、この近くに「神山高校前」バス停があるはずです。

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※鮎喰川の上流を望む

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※鮎喰川の下流を望む

Googleマップでは、橋を渡って国道438号線に入ったらすぐにバス停があるようなのですが……。確かにショップかたやまの前にバス停はありますが、それは神山町営バスのバス停ですね。徳島バスではありません。例によって「バス停どこ~」状態です。

ちょうどショップかたやまの前におばあさんがいらっしゃったので、聞いてみることにしました。

「バス停なあ~。子どもらはそこらに並んでるように思うけんどなあ」と、グラウンドの南側の少し広いところを指されます。やはり地元の方はバスにはお乗りにならないようですね。お礼を言い、そこに行きましたが、ベンチもあってバス停っぽい感じなのですが、肝心のバス停はありません。

他にバス停になりそうなスペースはないぞ、と思いながら周囲を見渡すと……。ありました。めちゃめちゃ分かりにくい、せせこましいところに建っています。

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※「神山高校前」バス停

もはやバス停なのかお店の駐車場なのか分からない感じです。しかもここは国道438号線と旧道が交わる三叉路になっていて、かなりややこしいところでした。

さて、バスの時間ですが……。バス停到着は16時47分、事前に調べていたダイヤでは17時32分があるはずですが、「徳島駅前」行のバスは……。

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※「神山高校前」バス停時刻表

16時53分があります! 奇跡の6分後! バス停探しにもっと時間がかかっていたら、乗り過ごしてしまったかもしれません。いやあ、よかった。

歩きを終えて

バスが国道側から来るのか旧道側から来るのか分からなかったので、とにかく目を左右に凝らします。16時53分を過ぎてもバスは来ず、不安になります。結局、2分遅れで国道の方からバスがやって来ました。

この2つ先のバス停が「寄井中」というのですが、そこでハイキングをしていたような服装の方が何人か乗ってこられました。明らかに掛け軸を持っておられる方もおられたので、もしかすると焼山寺に行かれていたのかもしれません。ちょうど神山町営バスで麓の「焼山寺」バス停から乗れば、このバスに乗り継げたということなのでしょう。よく調べておられますよね。

そしてこのバスなんですが、結構ダイヤがタイトなんでしょうか、細い山の道なのにかなり飛ばします。危ないんじゃないかと思うくらいですね。もう少しゆとりのあるダイヤにして安全に走ってもらいたいものです。

18時ごろ、JR「徳島駅」前に到着です。ほぼダイヤどおりですが、かなり冷や冷やしました。

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※「徳島駅前」バス停13番乗り場の時刻表(土・日・祝日用)

翌日は7時10分の「神山高校前」行に乗ります。

ホテルに戻り、すぐに夕食に出ます。この日は「徳島駅」の駅ビルに行ってみることにしました。どうやら飲食店街は地下にあるようです。いろいろ回ってみましたが、どこも飲み屋みたいなところですね。

冷麺が魅力的だったので、点心バルやすながにすることにしました。阿波すだち冷麺と阿波ギョーザで、1,525円です。やはり飲み屋は割高になりますね。王将の倍の金額です。

この日は疲れていたので、温泉、洗濯を手早く済ませ就寝しました。

歩き遍路振り返りデータ

歩き遍路のためにデータを振り返っておきます。なお、飲食費はここでは振り返りません。人によって飲食費は変わると思いますので。私は1日に500mlのペットボトルを6~8本くらい飲んでいましたので、飲み物代だけでも1日に1,000円以上は軽く超えていました。

札所情報

札所:3か寺

納経代:600円

大師納経代:600円

宿情報

ホテルサンルート徳島

禁煙シングルルーム

宿泊費:7,400円

室内に冷蔵庫・バス・トイレあり

WiFiあり

大浴場あり。温泉

洗濯機・乾燥機あり(3台)

洗濯機300円、乾燥機100円

アクセス:バス停から1分

コンビニ:1階に併設

フロントスタッフ、温泉のスタッフともにホスピタリティが高く、私にとっては徳島の常宿

バス情報

行き:徳島バス 「徳島駅前」~「上下島」 470円

帰り:徳島バス 「神山高校前」~「徳島駅前」 1,000円

※1日オールフリー乗車券利用のため行き・帰りあわせて1,000円

距離と歩数

ASUS VivoWatch BP(HC-A04)

カロリー:4,278kcal

距離  :31.1km

歩数  :44,936歩

スマホアプリ

歩数  :44,324歩

 

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最終更新:2021.9.24