西国お遍路“行雲流水”

西国三十三所や四国八十八ヶ所を雲のごとく水のごとく巡礼した記録

四国八十八ヶ所 歩き遍路 7日目(2021.7.27) 22番~23番札所 「阿瀬比」バス停~ビジネスホテル・ケアンズ

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23番薬王寺

ここまで20か寺以上のお寺を巡ってきて、いよいよ徳島県のお寺は最後となります。四国八十八ヶ所歩き遍路の旅、7日目のレポートです!

歩き遍路 7日目 「阿瀬比」バス停からビジネスホテル・ケアンズまで

歩き遍路7日目、7月27日(火)のレポートです。まずは、計画表と実行程表をご覧ください。

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この日で徳島県の札所はすべて終わります。番号的には4分の1というところですが、距離的にはまだまだ序の口です。しかも、翌日もまだ徳島県内から脱出することができませんので、先は長いなあ、という心持ちでした。

前日に「阿南駅前」バス停から乗ることに決めていたので、時間に少しゆとりができていました。5時に起床し、定番の朝食を食べます。7時前に準備を終え、部屋を出ました。

「阿瀬比」バス停から22番札所平等寺まで

8時5分ごろに「阿瀬比」バス停で徳島バスを降り、22番札所の平等寺には9時27分に到着しました。1時間20分くらいで到着していますが、Googleマップでは2時間近くかかることになっています。私は実際には、「阿瀬比」バス停から山道を抜けて大根庵を経由して平等寺に向かうルートを通ったので、かなり時間が短縮できました。もし大きな荷物をキャリーバッグとして引きずっていたとしたら、Googleマップと同じ道を歩くことになり、それくらいの時間はかかったでしょう。

前日に宅急便の伝票をもらい、記入していたので、この日は大きな荷物を送ろうと思っていました。どれくらいの金額がかかるのか、どんな感じで届くのか、ちょっと実験的な感じです。

ということで、7時前に1階に降りてチェックアウトがてら荷物をお願いしようと思ったのですが……。何と、フロントは閉まっています。いや、係の方はいらっしゃるのですが、6時30分からの朝食サービスで手一杯の状況です。余りにもお忙しそうですから、とても宅急便をお願いすることはできません。

スーパーホテルはキーレスですから、チェックアウトは問題ありません。しかし、荷物に関しては、困りました。

結局、最悪持っていくことも想定したうえで、とりあえずホテルを出発することにしました。この後コンビニでいろいろ買い込みますので、そこで送ることができるか聞いてみようと思ったのです。

7時5分ごろ、ファミリーマート阿南富岡店に到着です。宅急便について尋ねると、バイトの子ではよく分からなかったらしく、店長らしき男性が対応してくれました。メジャーでサイズを測ってくださり、120サイズということで1,610円の料金となりました。

この後、クロネコヤマトの宅急便をだいたい1~2日間隔で使用したのですが、朝お願いして翌日に届くというのはどこでも同じでした。料金に関してですが、甘めに測っていただいた場合は100サイズになり、その場合は1,390円で済みました。

かんぽの宿 観音寺ではさすがにゆうパックしか扱っていませんでしたが、料金的には少しクロネコヤマトより安かったです。

さて、例によって凍らせた麦茶などいろいろ買い込んで、JR「阿南駅」に向かいます。このコンビニから駅まではすぐです。7時15分ごろには「阿南駅前」バス停に到着しました。

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※「阿南駅前」バス停

駅のすぐ東側にある商工会議所のスペースを利用しており、また、高速バスのバス停も併設されているため、ベンチやトイレもあります。高校生が3~4人待っていました。

時間どおりにバスが来て、乗り込みます。私はだいたい、「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」よろしく一番後ろの席に座ります。ところが、どうも高校生の子たちの定位置を奪ってしまったようです。同じ後ろの席に、高校生の男女が座ってきました。

どうやらカップルのようで、かなり仲睦まじい様子です。実はこのバス、那賀高校の生徒の通学バスになっているようで、後からも続々と高校生が乗ってきました。野球部の男子生徒のカバンに「NAKA」と書いてあったので、那賀高校と分かった次第です。後から乗ってきた男子生徒にいちびりがおり、後ろのカップルをからかうように「今日は暑いなあ」ということを言っていました。あんまりしつこいので、注意しようかと思ったくらいです。まあ、このバスではよそ者ですので、何も言いませんでしたが。

8時5分、「阿瀬比」バス停に到着です。出発前に運転手さんに「阿瀬比」に行くか確認したところ、「平等寺に行かれるんですね」ということでしたので、よく分かってくださっているようです。

バス停を降りてからは、国道195号線と県道28号線の交差点を、南へと向かいます。この交差点の、本当にすぐのところにヘンロ小屋第3号阿瀬比がありました。

交差点から50メートル弱南下すると、さらに先に進むとても細い道への入口が出てきます。入ってみると、こんな感じです。ここで8時10分です。

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※細い道

そのまま進むと、右の方へ入っていく山道があります。そちらへ進みましょう。ここからの道は完全な山道になっています。とても荷物を引きずっていけるようなところではありません。宅急便で送って正解でした。

山道に入って40~50分ほど歩いたでしょうか、だんだん視界が開けてきました。牛の牧場があります。時刻は8時59分です。

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※遍路道沿いの牧場

この牧場の前後だったと思うのですが、前方の山道に茶色いものがうろうろしていました。すわ、イノシシか!と驚いたのですが、サルの群れでした。私を見て、彼らの方が逃げていきました。

牧場から3分ほど歩いて、大根庵に到着です。

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※大根庵

大根庵の隣には変わった形をした休憩所もありました。大根の形なんでしょうか。

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※休憩所

ここで地元のお父さんとすれ違います。どうやら毎日山に登っておられるようです。「あと30分くらいだよ」と励ましてくださいました。

ここから先はもう田園地帯です。残り十五丁の丁石のところで9時9分でした。

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※残り十五丁の丁石

この後、やはり歩いていた地元のお父さんに話しかけられ、この日は最終的に薬王寺まで行くと伝えると、「行けるな」と軽く言われました。しかし実際に歩いてみると結構ギリギリだったんですよ。そんなに軽く言える感じではなかったです。

9時27分、平等寺に到着です。

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※山門

山門をくぐってすぐ右側のところに、小さなテントでジュースなどを売っておられるおばあさんがいらっしゃいました。孫らしき男性と一緒でしたが、この孫がなかなかの巨漢でした。ついついお接待を期待してしまうのですが、まったく声をかけていただくことはありませんでした。そもそも参拝者も少ない状況ですから、お接待をする余裕もないのでしょう。

本堂は一番奥の高いところにあります。

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※本堂

本堂までの正面の階段は男厄除け坂となっています。ここから不動堂の前を通って横の方から降りていく坂もありますが、こちらは女厄除け坂となっています。境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*1をご覧ください。

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※大師堂

大師堂は下のレベルにあります。ここで納経を済ませました。

このレベルの本堂までの石段の上り口の脇のところに、開運鏡の井戸があります。弘法大師が杖で掘ったとされる井戸で、実際に汲みに来ておられる方もいらっしゃいました。

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※開運鏡の井戸

大師堂の斜め向かいにある納経所で記帳・押印をお願いします。30代くらいの女性で、四国の納経所ではトップクラスにお若い方でした。

無事に参拝が済みましたので、つづいて23番薬王寺を目指します。

22番札所平等寺から23番札所薬王寺まで

10時3分に22番札所平等寺を出発し、23番札所薬王寺に到着したのは16時9分でした。6時間以上かかっています。Googleマップより40分程度長くかかっていますが、途中で昼食をとったことを考えると、こんなものでしょうか。また、海沿いの道に入ってからもしばしばショートカットできる山道を通っており、マップのルートと実際のルートとは少し異なっています。

10時3分、平等寺を出発します。山門の正面に橋本屋旅館の看板があり、ざっくりとこの後のルートを示してくれています。

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※橋本屋旅館の看板

国道55号線の方が距離的には短いようですが、人里離れた山の中を通るので、トイレや自動販売機があるかどうかが気になります。やはり無難に、人里を通るルートを選ぼうと思いました。橋本屋旅館さんの方を通るルートですね。

山門前から直進する道は県道284号線山口鉦打線となっています。歩き始めて桑野川を渡る段階で、薬王寺まであと23kmです。

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※桑野川の手前

ざっと6時間はかかる計算ですね。

10時12分、郷司神社の前を通過します。

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※郷司神社

まだ歩き出してそんなに進んでいないと思うのですが、10時27分には残り19.3kmという道標のあるところまで来ました。

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※残り19.3kmの道標

うーん、どう考えても3.7kmも進んでいるはずがないですよね。

お遍路の距離案内は、車用と人間用が混在していますし、ルートによっても距離が変わります。また、測る団体がどういった方法で測ったかによっても微妙な違いが生じます。あまり鵜呑みにせず、あくまで一つの目安と考えた方が、精神衛生上よい場合もあります。

この薬王寺までが実際にそうで、1時間くらい歩いて残りの距離表示が増えるというマジカルなことが起きましたので。

さらに進んだところに、暮石の夫婦岩の説明板が立っていました。夫婦岩自体は見えるところにはありませんでした。ここで10時38分です。

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※暮石の夫婦岩の説明板

この後、月夜という地名のところからは、新しい大きな道ができていました。しかし、遍路道は脇の月夜御水大師の方に入っていくことになります。時刻は10時46分でした。

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※月夜御水大師

少しだけ山道を登ると、すぐに広い道に合流です。そこからは、元のとおりに県道284号線を通っていきます。この道は木々が生い茂っているので日陰になっていますし、舗装されているのに車もほとんど通らないので、とても歩きやすいです。ほぼずっと下りだったのも楽でよかったです。

30分くらい歩いていくと、福井川に出ました。鉦打橋かねうちばしを渡ると目の前の高台を国道55号線が走っています。ここからはいったん国道に出ないといけません。

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※鉦打橋から下流を望む 右上が国道55号線

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※鉦打橋から上流を望む

ここから国道55号線に出るには、橋を渡ってから右に曲がり、100メートルほど進んだところで県道284号線を左に登っていくルートがあります。ところが、左に入るポイントの奥に遍路道の案内があり、登っていける道があります。

せっかくだしと思い、そちらに進みました。しかし、これが大失敗だったのです。

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※遍路道から見た国道55号線

上の写真で11時23分です。遍路道は国道55号線に沿いながら、下の方を通っていきます。すぐに山の中に入っていく感じになり、あまり整備が行き届いていないのか草深く、ブーンとハチが飛び回るような不穏なところもありました。しかし、さらに進んでいくと、ついに道がなくなってしまいました!

目の前の薮は道なのかもしれませんが、あまりにも草が生い茂っており、ちょっとかき分けて入れるような雰囲気ではありません。先程のハチのところを戻るのは気が引けましたが、ここは勇気を出して戻ることにしました。

幸い帰りはハチに追われることもなく、スムーズに戻ることができました。結局車が上がっていく県道284号線を通って、国道55号線に出ました。

国道に出ると23番薬王寺への案内図がありました。この先国道を通りつづけるとトンネルが5つもあり、そのうち3つは歩道がないようです。やはり距離は遠くなりますが、由岐方面の海沿いへと迂回した方がよさそうです。

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※薬王寺への案内図

また、下から見上げていた青い陸橋の終わりのところには鉦打大師かねうちだいしがありました。ここで11時35分になっています。

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※鉦打大師

4分後、鉦打トンネルを通ります。

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※鉦打トンネル

鉦打トンネルは1988年11月の完成で、長さは301メートルあります。歩道の広さは普通ですが、柵がついているので安全です。

トンネルを抜けると、ヘンロ小屋第四号鉦打がありました。時間は11時45分です。なお、ここに立っている看板だと薬王寺まで11kmとなっていますが、これは国道55号線を通った場合ですね。

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※ヘンロ小屋第四号鉦打

遍路道が通れず戻らなければいけなかったショックと、相変わらずの暑さもあり、ここで昼食も兼ねて休憩することにしました。一応簡単に食べられるおにぎりのお弁当を買ってきておいてよかったです。事前に地図を見ていたかぎりでは、都合よく昼食を食べるところがこの日もないかもしれないと思い、購入しておいたのです。

ヘンロ小屋にはノートが置いてあります。歩き遍路や自転車遍路など、ここで休憩した人が自由に書き込むことができるのですが、この日は……。うーん、誰も書いていません。前々日に自転車お遍路さんがここに寄ったらしいですが、それ以降の記載はなしです。本当にお遍路さんがいない夏なんですねえ。

30分くらい休憩して、出発です。すぐに福井トンネルが出てきます。

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※福井トンネル

福井トンネルは1972年3月の完成で、長さは175メートルあります。歩道の幅は狭く、柵がないため割と危険です。

トンネルを出て100メートル足らずで、右に降りていく道があります。県道200号線で、由岐の方へ行くにはこちらに降りていく必要があります。

これは歩き遍路あるあるなのですが、歩道・横断歩道・歩道がうまく連結しておらず、渡るのに苦労することが多いです。ここも左側の歩道を歩いていたのに、右側に降りていかなければいけないわけです。一応横断歩道もありますが、降りていく道の手前ではなく、過ぎたところにあります。

降りていくと木陰になっており、とても涼しいです。しばらくは日陰の道を通ることができました。しかし、国道55号線の下をくぐると、急に開けたところに出ました。

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※国道55号線をくぐったところ

正面の高架は、国道55号線のバイパスとなっている日和佐道路です。上の写真の案内標識では薬王寺まであと14kmとなっています。ここで12時31分でしたので、30分くらい歩いてきたのに、残りの距離が3km増えたわけです。

この辺りから少し気持ちのゆとりがなくなってきました。残り14kmで、12時半を過ぎてしまったわけです。ざっくり言うとあと4時間近くかかるわけですから、納経所の開いている時間に間に合うかどうか微妙な雰囲気が出てきました。休憩を長めにとったり、道に迷ったりしたら17時に間に合わない可能性があります。

この福井の集落には、かわいらしい道案内が立てられていました。焦る気持ちを和ませてくれます。

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※遍路道の案内人形

ちょっとレゴブロックのような雰囲気があります。

この後、廃校になっている福井南小学校のトイレをお借りしました。ここも地元の方が整備してくださっているようです。ここで12時38分でした。

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※旧福井南小学校入口

今は公民館となっているようです。

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※旧福井南小学校

この日、トイレに入ったのは「阿南駅」以来だったように思います。暑いのであまり出ないですね。

小学校を過ぎると左に曲がり、県道25号日和佐小野線に入ります。これで由岐の方まで進みます。バイパスの高架まで近づくと、右側に山道の案内もありました。12時52分になっています。

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※土佐街道入口

薬王寺までの近道なんでしょう、3kmの山道で所要時間は約1時間とかいてあります。しかし、地図を見てもどこに出てくるのか分からなかったので、そのまま直進しました。直進して由岐の方に進むルートも、きちんとした遍路道とされています。

この後、道は登ったり降りたり、右に曲がったり左に曲がったりを繰り返していきます。由岐坂トンネルには、13時17分に到着しました。

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※由岐坂トンネル

由岐坂トンネルは1996年3月の完成で、長さは104メートルあります。歩道の幅は狭く、柵がないためかなり危険です。交通量がそれほど多くなかったのが助かりました。

ここからもうしばらく山の中を進みます。カニに注意!の道路標識がありました。

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※「カニに注意」の道路標識

道は次第に下っていき、山から海の方へ近づいていきます。田井ノ浜でようやく海とご対面です。この旅では海沿いを歩くのは初めてですね。ここで13時51分です。

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※田井ノ浜

下を走っている線路はJR牟岐線です。この辺は線路沿いでも柵がないところも結構あります。海はとてもキレイでした。

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※田井ノ浜西方

田井ノ浜を過ぎると少し上り坂になります。この辺は海沿いといっても岬のようなところが多く、道もアップダウンが多いです。すぐに木岐トンネルです。13時58分でした。

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※木岐トンネル

木岐トンネルは1986年11月の完成で、長さは182メートルあります。歩道の幅は普通で、柵はありませんがそれほど危険ではありません。

トンネルのある岬が終わった付け根の辺りにJR「木岐駅」がありますが、遍路はその手前の湾内奥の橋を左に渡り、そのまま県道25号線を進みます。漁村の細い通りですが、小学生くらいの姉弟とすれ違い、挨拶を交わしました。

この辺で、少しお腹の調子が悪いような気がしてきました。今すぐ、というわけではなさそうでしたが、イヤな感じです。コンビニ等ももちろんありませんので、薬王寺まで突っ走るしかなさそうです。実は由岐の辺りで残り15kmと書いてあったところがあり、薬王寺は明日に回そうかと考えていたところでもありましたが、考える余裕はなくなってしまいました。

しかし、木岐の橋のところには薬王寺まで残り8.4kmという案内標識がありましたので、この後2時間程度でお寺に着きそうです。遅くとも16時半までに着くことになりますから、何とか納経もできるでしょう。お腹のこともありますし、ここからはペースアップしていくことにしました。

次の大きな岬の入口に王子神社がありますが、その近くから遍路道は山道に入っていきます。山道=ショートカットですから、傾斜のキツイであろう山道を頑張って登ることにしました。ただ、山道自体は30分もかからずにあっさりと抜け、県道25号線に合流しました。この岬は結構高さがあります。

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※海を望む

上の写真ですでに14時50分です。ここから7分で、山座峠休憩所に着きました。

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※山座峠休憩所

ここからも左下の山道に入れば残り5.2km、県道25号線を通れば7.0kmです。この時点でほぼ15時ですから、県道を通ったら間に合わない可能性が高いです。迷わず山道に入ります。

ちなみに以前「西国三十三所 JR西日本キャンペーン事務局から「線香セット」が届きました!」の記事でお伝えしていると思いますが、茨木郵便局から荷物を預かっていますという電話があったのは、この山道を歩いているときでした。

山道を抜けて、最後の岬へと入っていきます。ここは小さな岬です。岬の突端がキノコのように小山になっており、そこには恵比須洞という海蝕洞があるそうです。ここで15時32分です。

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※恵比須洞入口

さらに800メートルほど歩いて、恋人岬に到着しました。

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※恋人岬

カレッタくん・カレンちゃん、カイくん・マリンちゃんという微妙にタッチの違う2組のカメのカップルが描かれています。

実はこの恋人岬の展望台は波切不動が祀られているところでもあります。そんなに浮かれていたら仏罰が下るかもしれません。

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※恋人岬の展望台

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※波切不動明王

ここから見える大浜海岸はウミガメの産卵のメッカとなっています。

薬王寺までは2kmを切りました。何とか間に合いそうです。お腹の調子も回復したので、それほど急ぐ必要はなくなりました。

海岸沿いから下っていき、日和佐の町中に入っていきます。少し歩くとお接待の忠愛所というところがありましたが、やはりここもやっていませんでした。

美浜町役場の前を過ぎ、T字路で左に曲がります。厄除橋を渡れば、もう23番薬王寺が見えてきます。

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※厄除橋

橋の歩道の部分の入口に「走らないで」と書いてあります。橋の端を走ってはいけないわけですね。車が通る橋なのに、人間が走った程度で揺れてしまうというのは大丈夫なのでしょうか。

橋の上から右を見ると、薬王寺瑜祇塔ゆぎとうが見えました。いよいよです。

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※中央奥に薬王寺の瑜祇塔が見える

この時点で16時ちょうどでしたので、余裕で間に合いそうです。

ところが、橋を渡ってからすぐ右折してしまい、堤防沿いを歩くことになってしまいました。このまま歩くと、かなり北へ戻らないと薬王寺が面する国道55号線に出られません。

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※堤防沿いの道

下に降りていけそうな道があったので、降りてみます。家の中までのぞけそうなかなり細い路地でしたが、何とか通って参道の桜町通りに出れました。桜町通りに出たら右を向くと正面にJRの高架、その後ろに薬王寺が出てきます。

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※JR牟岐線の高架

ガード下の左右に仁王像の絵が描かれています。目の錯覚で、飛び出すほど立体的に見えるようになっています。

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※ガード下の仁王像

16時8分、ようやく薬王寺の下に到着しました。

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※薬王寺山門下

いやあ、いろんな意味で一時はどうなることかと思いましたが、何とか無事に到着しました。早速、納経をしていきたいと思います。

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※山門

ベンチがなかなかなく、絵馬堂のところで準備を整えました。絵馬堂に至るまでに、いろいろ石碑があります。その中の一つが、吉川英治先生の『鳴門秘帖』の石碑です。

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※鳴門秘帖の石碑

物語では、主人公たちがこのお寺で阿波藩の追手と大立ち回りをを演じます。小説の描写では、今の薬王寺との共通点はあまり見いだせなかったように思います。

境内案内図や見所については、四国遍路聖地巡礼のホームページ*2をご覧ください。

本堂は奥の高いレベルにあります。

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※本堂

まだ16時半にもなっていませんでしたが、お寺の方が火の元を片づけ始めておられました。

大師堂本堂の左奥になります。

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※大師堂

本堂大師堂のあるレベルから、さらに登ったところに瑜祇塔があります。

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※瑜祇塔

すでに16時30分を過ぎています。早く納経所へ行きましょう。納経所へは、絵馬堂のところまで降りて左の方、本坊方丈の前を通って降りていく形になります。

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※納経所

納経所では何か作業をされているようでしたが、おばさんが記帳してくださり、お坊さまが押印してくださいました。歩き遍路なのでついついこちらはテンションが高くなるのですが、納経所の方の対応はいたって普通でした。

これでこの日の参拝は終わりです。ホテルに向かいましょう。

23番札所薬王寺からビジネスホテル・ケアンズまで

16時45分ごろに23番札所薬王寺を出発して、ビジネスホテル・ケアンズには16時58分ごろに到着しました。Googleマップと比べると2倍近い時間がかかっていますが、信号待ちに時間がかかっています。距離が短すぎるとかえって挽回することもできないので、仕方がないですね。

薬王寺での参拝を済ませ、ビジネスホテル・ケアンズに向かいます。Googleマップでは7分くらいで着くことになっていますので、近いですね。この日、途中で薬王寺への参拝を諦めようと思ったこともありましたが、翌日に回しても問題なかったわけです。

国道55号線前を渡るので信号で少し待ちます。また、夕食を食べれそうなお店も探しながら歩きました。しかし、営業してなさそうなお店も多かったですね。

17時少し前にホテルに到着です。本当にJR「日和佐駅」の目の前ですね。

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※ビジネスホテル・ケアンズ

これで、本日の行程は終了です。

歩きを終えて

この日和佐の町は薬王寺を擁するお遍路の町で、2009年9月から2010年3月まで放送されたNHK朝の連続テレビ小説「ウェルかめ」の舞台となったところです。ホテル内にポスターが貼ってありました。

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※「ウェルかめ」のポスター

倉科カナさんが若い! 当時はまったく注目していませんでしたが、お遍路をやっている身としては、今さらながら見てみたいドラマですね。

ホテルですが、老朽化は否めない感じです。部屋はシングルなのに割と広いのですが、水回りがやはり古いですね。まあ、1泊4,800円ですから贅沢は言えません。

この後、夕食をどうするか考えたのですが、結局コンビニで買うことにしました。国道55号線沿いにあるファミリーマート日和佐店です。また、ファミリーマートです。薬王寺から来るときには分からなかったのですが、「日和佐駅」の高架を越えて反対側の道の駅日和佐に行く方が近いようです。階段は足にきますが、距離が短くなるのはありがたいです。

夕食用にビーフカレー、鶏肉のサラダ、野菜生活を購入し、あわせて翌日の朝食も購入しました。電子レンジはホテルにありますが、面倒なのでカレーは温めてもらいました。必然的に、荷物が多くなります。

ホテルに戻り、夕食を食べます。この後の入浴ですが、この旅初めてのユニットバスです。お湯をためたかったのですが、先に体を洗ってからとなるとなかなか難しいものがあります。結局お湯はためずに、シャワーだけで済ませることになりました。これではなかなか疲れがとれないですよね。

実は薬王寺温泉というのが近くにあったのですが、痛恨の定休日でした。火曜日が定休日で、この日和佐に宿泊したのが火曜日という……。1日ずれていれば温泉に入れたわけですから、惜しいことをしました。

洗濯機・乾燥機は最上階に1台ずつあります。料金は、ちょっとメモしていなかったのですが、まあ常識的な範囲、400円前後だったと思います。

こちらのベッドは杉の木を使ったベッドらしく、普通の家のベッドのようです。しかし、疲れているのですぐに寝ることができました。

歩き遍路振り返りデータ

歩き遍路のためにデータを振り返っておきます。なお、飲食費はここでは振り返りません。人によって飲食費は変わると思いますので。私は1日に500mlのペットボトルを6~8本くらい飲んでいましたので、飲み物代だけでも1日に1,000円以上は軽く超えていました。

札所情報

札所:2か寺

納経代:600円

大師納経代:600円

宿情報

ビジネスホテル・ケアンズ

シングル

宿泊費:4,800円

室内に冷蔵庫・バス・トイレあり

WiFiあり

大浴場なし

洗濯機・乾燥機あり(1台)

洗濯機・乾燥機ともに料金不明

アクセス:JR「日和佐駅」の目の前

コンビニ:徒歩約5分

ご夫婦だけでやっておられる感じ

バス情報

行き:徳島バス 「阿南駅前」~「阿瀬比」 580円

帰り:なし

距離と歩数

ASUS VivoWatch BP(HC-A04)

カロリー:4,464kcal

距離  :32.5km

歩数  :46,890歩

スマホアプリ

歩数  :50,936歩